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眠れぬ夜。


  センセイの鞄、パレード




川上弘美さんの本を読みました。
センセイとツキコさんのお話です。
「パレード」は、ツキコさんの
昔のお話。
















夕べはなんだか眠れなかった。
めずらしい。
理由はわかってる。




寝る前に、いつの間にか
地図の上を歩いてた。
昔、この辺りに住んでいた。






ずいぶん昔々に住んだ街。
いつも行ってたスーパーマーケットだ。
今もあるんだと感激する。
ここのスーパーの前には、
いつも野菜や果物がたくさん出てた。
わかるのは、このスーパーだけ。
やっぱり昔々のことなんだ。




スーパーの前を過ぎると
左の少し引っ込んだ所に銭湯。
さすがに銭湯は見えない。
もう無いのかな。
きっと無いよね。
焼き鳥の屋台がいつも出てたね。
優しいおじさんだった。
どんな顔してたかな。
串の数だけお金を払う。
一本、いくらだった?





スーパーの角に人がいる。
もう暗くなっていて、顔は見えない。
たばこの先の光だけが、
強くなったり弱くなったりしている。





いつもそこで待っていたのか、
たまたまこの日だけ待っていたのか。
どうだったろう。。





あの人は、きっと
そんなことがあったなんて、忘れてる。
私が覚えてること自体が奇跡じゃない?





右に少し下がっていくと、
昔住んでたアパートがあった場所。
胸がドキドキしてる。





気持は門扉のカギを開けて、
鉄の階段をカンカンカンと登っていく。
一階は設計事務所で、
まだ仕事をしてるみたいだ。
遅い時間なのに、
煌々と電気が点いている。



廊下の一番奥の角部屋。
窓が二つあって、
明るくて暑い部屋だったな。
カーテンの柄も覚えてる。





今は立派なマンションになってるんだね。








アパートを素通りして、
まっすぐ歩いて、
大学の手前の
細い道を左に曲がる。
昔、小さな川だったところが、
遊歩道になっているところ。
桜並木。
そうそう、桜の花びらを
拾ったことがあった。
けんかしたときだっけ。





赤茶色のその道をまっすぐ行くと、
右に神社。
神社の名前はずっと覚えてた。
お祭りに来たね。
だんだん思い出してきたよ。



その赤茶色の道は、
互いのアパートを繋いでた。





右だったか、左だったか、
地図の上で迷ってる。
たしか、こっち。
そうそう、ここを真っ直ぐだ。
つきあたりに、立派な家。
もうアパートはやってないみたいだね。



 ・

 ・

 ・

 ・ 

 ・




そんなことしてたから、
眠れなくなったんだ。







あの街に今も住む昔々の私たちも、
センセイとツキコさんも、
同じ世界にいるみたいだ。










ツキコさんは、あれからどうしてるだろ。
私たちは、今、こうしてここに生きているけど。








「パレード」は、本文ももちろんだけど、
あとがきが、ステキです。









※物語はフィクションです。。。
【2008/08/26 20:04 】 | ひとりごと | コメント(0) | page top↑
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